2015年6月17日水曜日

Kickstarter:コンセプトの勝利。ドイツ語だけで目標金額を達成したタオル「Towell」

クラウドファンディングの大手、KickstarterもIndiegogoも基本的にページは英語で書かれているし、そのプロジェクトのほとんどは、どの国のプロジェクトであれ世界中から出資を求めるために、デファクトスタンダードの世界共通語「英語」でプロジェクトを紹介している。

日本発のIndiegogoプロジェクト「Orphe」だって、基本的にプロジェクトページは英語で書かれており、日本語のページは別に用意されている。それなのに今回紹介するドイツはハンブルグ発のプロジェクト「Towell」はそれを全部ドイツ語でやってのけた。

これは、すでにKickstarterの利用者がプロジェクトの形式を理解できるという基礎がすでに出来上がった上で成り立った、「コンセプトとデザインの勝利」と言えるであろう。





大抵のプロジェクト動画ではプロダクトそのものだけではその性能やら良さを語り切れないこともあり、「語り」が入る。そして、作り手の顔を見せた方がプロジェクトの信頼度も上がるから、製造者たちが顔見せして英語で語る、もしくは英語の字幕が付いたり吹き返されたりする。しかしどうだろうか、この「Towell」では、2:45秒の動画のほとんどは製品がどのように使われるのか、既存の製品と比べてどう使いやすいのかを見せるだけ。最後の30秒だけ作り手が語るのだが、それももちろんドイツ語。実はこの動画には字幕(CC)がついているのだが、字幕は動画自体に統合されたものではなく、見るものが手動でCCボタンを押さないと出てこないという、出資者に手間をかけさせるつくりだ。しかも(うろ覚えだが)Indiegogoと違い、キャンペーンの目標金額に満たないと支払いの行われないKickstarterで行うというのはよっぽどの自信があったのだろうか。





まだ14日を残し122%達成している。先に述べたKickstarterの「プロジェクトの形式」は、そのプロジェクトページを見れば大体どの部分で何が説明されており、何がどの金額の出資をすればいつごろできる予定なのかが文章をほとんど読まなくても理解できる点だろう。そして多くのリワードが全世界に向けて発送されること(送料無料。ただし、開発者と一緒に会議できたりするような数千ユーロ払わないといけないリワードはドイツ限定となっている)も成功理由の一つとなっているはずだ。ただ、この例があるからと言って自国の言語でプロジェクトを作っても成功するとは限らないだろう。

The Local.deによればドイツ語は世界で4番目に学ばれている言語だそう。Wikipediaによればドイツ語話者は1億3000万人で、ネット使用人口の約3%を占める。全ウェブサイトのうち約6%がドイツ語であり、これは英語に次いで第2の言語だそうだ。

この点だけでもない。このプロジェクトは見れば何がどうなっているのか理解できるし、製造もそう難しくないだろう。その点が例えば電子機器などとは違う。より複雑な技術を使ったものであればあるほどそのプロジェクトの成功も難しくなるし、そうなるとプロジェクトの細かな点も確認したうえで投資するかどうかの判断をすることとなるだろう。そうなれば、いくらドイツ語がメジャーな言語であるといっても今回の「Towell」と比較すれば生半可なドイツ語でプロジェクトを判断するのは難しくなる。

果たしてこのプロジェクトが日本語だったら成功していただろうか?


(abcxyz)

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