2014年3月19日水曜日

時計盤が丸い理由、本が四角い理由。「Moto 360」のデザインってどうなんだろう。

Google傘下のMotorolaがAndroidスマートウォッチ「Moto 360」をアナウンスした。

だがこのデザインって、どうなんだろう。

「現代の時計のリデザイン」なんてコンシューマ・エクスペリエンス・デザイン担当者が語っているが、そもそも時計の文字盤が円形なのは、針が弧を描くからではないだろうか。そもそも、本が四角いのにも理由があるはずだ。





たぶんこの動画を見ていなければ「ふぅん、丸い文字盤なのか」程度に思っていただろうが、どうも合点がいかない。なにせこのコンシューマ・エクスペリエンス・デザイン担当さんは「Moto 360をデザインするなら、円形でやるって決めてた」なんて語っているのだ。その決定がデザインより先にあるように聞こえて違和感が浮かんだ。


プロダクト・エンジニアリング担当の人は「過去のほとんどのテクノロジーは四角い形に作られていた」と語っている。それが語られる際に映しだされる文字盤の四角い他のスマートウォッチの画像があって、ようやくMoto 360がなぜ丸いのかが推測できるような気がしてくる。


確かにこうして「時計型の最新テクノロジーデバイス=四角い」という風に見せられると、古典的な円形な文字盤の時計と比較して「テクノロジー=四角、伝統的なの=丸」という風に思ってしまう。

だが文字盤が丸い理由はきっと針が丸を描く動きをするからであり、技術的に針を必要としないスマートウォッチの文字盤が丸くある必要はない。そして、時計のベルト部分の形状を考えても、文字盤が丸くあることで、ベルトより文字盤が大きければ手首の動きが制限されることとなり、文字盤が小さければそこに含むことの出来る視覚情報が制限される。

となるとMoto 360が丸い理由は「テクノロジーっぽく見えない」、すなわち、「身につけていてもテクノロジーオタクに見えない」のではないか、と考えられる。

別の理由としてはウェアラブル・デザイン担当者の発言から見えてくる、円形にすべてを詰め込む技術的な難しさ。それを成し遂げることは技術力のアピールとなるだろう。


プロダクト・マーケティング担当者の「腕時計を着けるのは、それがパーソナルスタイルを代表するもので、身に付けることで私たちの気分を良くしてくれるから」というのは納得できるし、デザイントレンド&マテリアル担当者はレザーやメタルなどの感触が与えるクオリティーの「本物さ」について語っていて、彼女たちの発言の方がコンシューマ・エクスペリエンス・デザイナーによるMoto 360が丸い理由よりもよっぽど説得力がある。

本が四角いのは、(印刷による制限や裁断などによる制限もあるのであろうが)文字情報を詰め込む際に、三角や丸だと視点移動がしにくいとか、文字情報を多く見やすく提供するとき、持ち運びを考えた時に、四角が最適だったからであろう。長い年月の間、同じ形状であるのには理由がある。それこそ電子ブックリーダーが四角いのも文字情報表示に四角が最適だからなはずである。

ところが、オタクっぽく見られたくない購買者層に売り込むという以外にこれといった理由なしに(それが十分な理由なのかもしれないが、それならそうでもっとそれをあからさまにしないようなマシな理由を思いつくべきだ。「地球は丸いから丸くしました」とか)「現代の時計のリデザイン」、「Moto 360をデザインするなら、円形でやるって決めてた」なんて言われては、見た目を度外視して製品としてのMoto 360も心配になってくる。

まだどう使うのか、機能とかは紹介されていないのでそれについて触れることはできないし、この円形の文字盤を活かした素敵な使い方が用意されては居るのだろうが、今のところは興味津々ながらも冷たい目で見守ることとする。


This is Motorola's new Android Wear smartwatch: Moto 360 [via Engadget]

(abcxyz)

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